映画を見ているとき、本当にわかりやすいPPを目にすると、思わず目を丸くしてしまうことがあります。
映画『The Italian Job』（2003年）の有名なMini Cooperのカーチェイスから、CBSのテレビシリーズ『Survivor』の優勝チームに贈られたMountain Dewの缶まで、PPは至るところにあります。
微妙でセンスの良いプロダクト・プレースメントもあれば、思わず唸ってしまうようなあからさまなものもあります。
なぜプロダクト・プレースメントが必要なのか？
プロダクト・プレイスメントというと映画を思い浮かべる人が多いと思いますが、実はテレビはペイド・プレイスメントの約71.4％を占めており、全放送番組の約75％が何らかの形でプレイスメントを利用しています。また、テレビゲームやポップミュージックもプロダクト・プレイスメントが盛んな業界です。
1955年の人気映画『理由なき反抗』でジェームズ・ディーンがエースコンバットを使用したことで、クールなティーンエイジャーは皆エースコンバットを持つようになり、売上が大きく伸びたのです。なぜか？それは、戦闘がストーリーの一部であり、当時の少年たちが共感しやすいイメージであったからです。
Priceonomicsの分析によると、テレビCMよりも、ストーリーに組み込まれた製品の方が、ブランドにとって成功しやすいということです。
視聴者が何の脈絡もない広告を見るよりも、その商品が登場するストーリーに感情移入している方が、商品の価値を売り込みやすいのです。
さらに、最近はCMをスキップしたり、CM中にぼんやりしたりすることが簡単にできるようになりました。
プロダクト・プレイスメントは、広告よりもはるかに費用対効果が高いことが証明されています。
プライムタイムのテレビシリーズの複数のエピソードに製品を組み込む場合、ブランドは300万ドルから1,000万ドル（シリーズ全体では5,000万ドル以上）のコストを負担することになります。
映画に組み込む場合は数百万ドルの費用がかかります。
しかし、テレビの30秒コマーシャルに比べれば、これらの数字は安いものです 。
人々は広告をスキップするオプションを持っているので。
Priceonomicsのレポートによると、”典型的なTVスポットは、撮影に平均35万ドル、数回の小さな放映に数千万ドルかかりますが、そのほとんどは、何らかの理由でスキップます。”とのことです。